ベートーベンピアノソナタ No.5, No.6, No.15(Pastoral)/ウラジミール・アシュ
美しい。
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15番、アシュケナージのがなかったので、バレンボイム
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バレンボイムもそうだが、ベートーベンのピアノの解釈というのには、力強くて、技巧的で、抑揚が激しく、自己顕示に満ちているという演奏が多いような気がする。
それは一面ではとてもよく当たっていると思う。
でも、それだけでベートーベンを聴いていると、段々、彼が聴かせようとしていたものが見えなくなる気がする。若いころのベートーベンは非常に技巧派でピアニストとして名を馳せていたという。しかし上記のような姿はもっと晩年になってから、そして「外に出ている面」だけであったような気がする。
創作をしている人なら分かると思うけれど、どんなに激しい性格であったとしても、制作している時、インスピレーションを受けている時の自分というのは、とてつもない静寂に包まれているものだ。
そして、ベートーベンの優れた創作も、そのような境地で生み出されたに違いないと思われるモチーフや主題がたくさんある。
ピアノを叩きつけるような演奏ばかりがベートーベンではなく、後のロマン派にも通じる精神の高揚やメランコリーがある。
そしてフォルテシモの中には、明らかに瞑想状態で生み出されたのではないのだろうか?と思われるフレーズがいくらでも出てくるのだ。
アシュケナージの演奏は、そういった深い静寂の中で生み出されるフォルテシモがあって、聴いていてしっくりくる。
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