2012年2月7日火曜日

今更のCDとLP都市伝説と氣のせい(FBノートより)

今回の記事は、FaceBookに書いた自分のノートを転載しています。文体等がいつもと違いますが、そのまま転載致します。ご容赦下さい。

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久しぶりにLPを聴いていたら、どうしても同じ曲をCDとLP(アナログレコード)で聴き比べしたくなった。


(※)
ベートーベンピアノ協奏曲第二番。
CD:指揮、ピアノともバレンボイム、BPO(ベルリン・フィル)、東芝EMI、1985年録音。
LP:カラヤン指揮、BPO、ワイセンベルグのピアノ、東芝EMI、1977年録音。

そして案の定LPの方が断然気持ちがいい。
目隠しテストされても分かるレベル。
感覚的には倍音が違う。
室内に反響する音自体が違うのだ。
そもそも家の中の音が届く範囲が違いすぎる。
この感覚は今に始まった事ではなく、初めてCDが発売された当時から既に感じてはいたことで、このことがCDへのモヤモヤ感がずっと続いている原因となっている。
(出始めのCDは今よりずっと音がしょぼかった。LPマスタリングをそのまま使っていたせいとも言われている)

昔から言われている「CDは不自然でアナログレコードは自然」という都市伝説を実感する瞬間。
つまりは、私もそう思っているということ。

ただ、LPの方が音が良くてCDの方が悪いというのではない。
レコードのチリパチはいつ聞いてもいいものではないし、どことなく音がくぐもっている部分もある。CDの方がクリアはクリアだ。

ただ、気持ちがいいのは明らかにLPレコードの方で、純正律と平均律の違い以上の差を感じる。
だから「気持ちがいい」「倍音が違う」と表現するほかない。

ところで全然関係ないけれど、1970年代のモータウンやフォークは、CDで聴くより、カセットテープにダビングして聴いた方がずっと良く聴こえる。これは自然不自然の問題ではなくて、その当時ラジオから流れてくることを前提に作られている事や、実際に我々がラジオを通して体験した周波数や波形の記憶がそれを「原音」や「時代の記憶と共にあった音」とみなすからだと思っている。

CDとLPの感覚的違いは、これとはかなり異質のもののようだ。明らかに何か鳴っているものが違う。


にわかに興味が出てきて、適当にアナライザソフトをダウンロードして見てみるんだけど、明確な違いはよく分からない。
なにしろフリーのソフトは、CDの限界の22kHzまでしか測れないみたい。入力デバイスの限界もあるし(一応、SureのSM58は使っているけれど、これ自体がそんなに周波数帯が広くないしね)、後から気づいたけれど、録音方法や再生時の針の関係もある。たいていの場合20kHzを基準に構成されているだろう。

ただ、意外なことにというか知られている理屈通りというべきか、CDの音の方は20kHzを境に、21kHz付近まで急激に減衰して殆ど波がなくなる。
対して、LPの方は22kHz近くまでなんとなく音の波が続いているのは少なくとも見て取れる。
もしかすると、ちゃんとしたマイクと、22kHzを超える波を微細に計測できるアナライザを使えば、もっとこの差は大きくなるのかもしれない。
(同じ場所のキャプチャーが取れなかったけれど、だいたい図の様な感じで、0.7〜8kHzの差はキープして推移している)


まあ、それでもわずかな差だけど。
LPは理論上は40kHz付近まで、均一ではないにせよ再現が可能だと言われている。
一方CDは理論上22kHzまで、実際には21kHz程度までしか音が出ないと言われる。
これが本当で、しかも再生されたとしても、人間の聴覚には影響を及ぼさない(はずだ)。
人間の可聴域は、どんなに敏感な人でも20kHzまで。しかもある程度の音圧があっての話。

アナライザで見る、LPの22kHz付近の音圧は、せいぜいどんなに大きくてもコンマ0.01uV巾。
到底耳で感知しているとは思えない。
にも関わらず、こんなにも明確に倍音の差を感じる。
不思議でしょうがない。

気のせい?
いや、確かに氣のせいかも。

気を感じることと、可聴域を超える音を感じ取る事は、とても似てる気がする。
音波として耳が捉える以外に、私達はどこかの感覚器官を使って、それ以外の音や気配を感じ取っている。
それは地震の直前などにもありがちで
音圧に似た地鳴りのような音。聴こえる(感じる)人とそうでない人がいる。
「ゴー」という音がする時もある。
音はせず、圧迫感として感じる時もある。
もっと直接的に「ざわざわ」した感じになる時もある。

雪の降る音が分かる人とそうでない人がいる。
これは音そのものではない。
雪が積もり始めた事で起きる「無音」の状態と、その「感じ」
そして、実際に雪が降り、雪同士や葉と触れ合う「カサカサ」と言う、ほぼ可聴域を超えた「音」
外を歩く人やクルマの音の吸音の具合(でもこれがなくても分かる)
これらのセットで気配的に分かる。

おそらくアナログレコードとCDの音の違いも、そうなんだろう。
そして感じ取れる人と取れない人がいるはずだ。
感じ取る人にとっては、火を見るより明らかで、感じない人にとってはバカげた比較だろう。
「人によって結果が違う」ということは、つまるところどこまでいっても非科学的分野の域は超えないってことだね。
要するにどこまでいってもオカルト話なんだ。

SACDも聴き比べしてみないとなァ。。。

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