「JAZZを聴こう!」と思い立ってからかれこれ10数年が経とうとしています。
未だにJAZZを理解して聴いているとは言えません。
理由のの一つは、JAZZの典型的な形態である「ビバップ」スタイルにシンパシーがないからだと思います。
原曲が分からないほど崩してしまったり、ソロのたびに拍手をしたり、よく分からない世界です。
それでも、マイルスに関しては彼の演奏を何度も聴き返しているうちに、段々彼が他のJAZZミュージシャンとは全く違う構造と特徴を持つ音楽家であることが理解できるようになってきました。
だからマイルスは大好きです。
もしもJAZZ=マイルスなら、僕はjAZZを理解して聴いている事になると思います。
現時点での僕の理解は、モダンジャズは「マイルスと、それ以外」です。
でも他とマイルスがどう違うのか?と聞かれると、分からないんだなあ。
「NEFERTITI」は1967年に発表された、マイルスとその仲間たちの黄金期の最後のアルバムです。
それまでのジャズのお決まりだったコード進行によるハードバップから解放され、インプロヴィゼイション(即興)によるフレーズの重なりで音楽を作るモード・ジャズを確立したマイルスが最終的にたどり着いた境地は、厳密な演奏進行をキープしながらノーコードでインプロヴァイズしてゆくという、並大抵のミュージシャンが到達することのできない世界でした。
毎日聴けるほど馴染みやすくはないのですが、音楽の進化としてはある種完璧なものを感じます。
このアルバムを最後に彼の黄金期のクインテットは解散し、それぞれがソロで大活躍を始めます。
同時に、いわゆる我々が普通の感覚で「JAZZ」と呼ぶ音楽が最先端だった時代が終焉し、フュージョンやクロスオーバーという音楽ジャンルに移行し、より洗練された新しい音楽が生まれていきます。マイルスにとってもこのアルバムがアコースティックの楽器だけで録音した最後のアルバムになりました。
Nefertiti
Youtubeのmp3ではかなり音がしょぼくなって情報しか伝わって来ませんが、レコードやCDで聴くと天才ミュージシャン達の気迫がビシビシと伝わってきます。この曲はこのアルバムの一曲目ですが、アルバムを聴き進めて行くと、実はこの曲は小手調べに過ぎなかった事に気づくことになります。
http://youtu.be/NcRg-duiWgQ
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