前作スペースオディティの2年後に出たアルバム。ヒットしたにも関わらず後年発売のベスト盤にはほとんど一曲も収録されていません。(辛うじて表題曲のみ、21世紀になって再評価されてからはあるようです)
内容的にドラッグによる幻覚やバッドトリップの表現が多いせいもあるかもしれませんが、キャッチーな曲が少ないアルバムです。
一方ではジャケットのセンセーショナルな事件やそれに伴うバージョンも手伝って今でもマニア受けしていて、中古LPはとんでもない価格になっています。
ボウイにとってドラッグに耽溺していた過去はアメリカでの時期も含め相当触れたくない部分のようです。
が同時にドラッグなしに彼の初期の音楽的トライアルや個性を語ることも出来ないのではないかと僕は思っています。
にしてもこのアルバムは全体的に音的に本人自身が咀嚼出来てないと感じる部分が多く、聴きどころはそう多くはありません。良くも悪くも当時のロックシーンの典型的な様式です。
表題曲の世界を売った男は例外でリフが印象的な良い曲です。
ニルヴァーナがカバーしたりしています。
The Man Who Sold The World
http://youtu.be/ZM0e1m9T9HQ
2000年頃のライブ